iGrooveの代替:代行契約ではなく、基盤
結論から言います。iGrooveはスイスのサービス事業者で、配信にアドバンスとマーケティングキャンペーンを組み合わせて販売しています。料金はリリースごとの一回払いと、ずっと続くレベニューシェアで、定期料金はありません。LabelGridが販売しているのは、レーベルやプラットフォームが自ら運用する配信基盤で、料金は年額固定です。iGrooveのアカウントは申し込みから始まり、審査で断られることがあります。LabelGridのセルフサーブプランは7日間の無料トライアルから始まり、APIプランは当社でもオンボーディング時の審査があります。下表のiGrooveの値は、すべて同社の公表ページに基づきます。
解約すると、権利はどうなりますか
iGrooveは自社のFAQでこう答えています。「You maintain control over your rights. iGroove only obtains the right for the digital distribution of the songs you upload, and exclusively for the platforms, stores, and countries you specify. If our business relationship with you ends, we retain the distribution rights for an additional 12 months. After this period, these rights revert to you.」この独占期間が付くのは、契約地域内でiGroove経由で公開された音源です。契約は期間の定めがなく、月末までの30日前通知でどちらからでも解約できます。その12か月は契約終了時から起算します。利用規約が発効した2024年5月4日より前に配信が確定していた音源は対象外です。同社の利用規約は、その期間中の取り下げについて、著作権侵害や権利喪失が証明された場合などの法的事由を除き、「only permissible with prior consent from COMPANY」としています。LabelGridが受けるライセンスはグローバルかつ非独占なので、同じ音源を同時に他社からも配信できます。契約終了後に独占は残りません。リリースの取り下げは、そのリリースのOutletsタブで配信先の選択を外すだけで、自分で行えます。
出典付き・行ごと
公表ページに基づく、行ごとの比較
下表のiGrooveの値は、同社の公表ページからの引用または言い換えです。出典リンクと確認日は表の下にあります。ページ側で決着がつかない項目、あるいは記載が二つある項目は、推測せずに行ごと外しています。
| 項目 | LabelGrid | iGroove |
|---|---|---|
| 支払い方法 | すべての配信プランとすべてのAPIプランについて公表している年額固定で、リリースごとのアップロード料金はありません。ProとCustom Distributionはトラック上限を超えた分に年間1トラックあたりの料金が加算されます(Proは$0.15、Custom Distributionは$0.25で、10,000トラックまで)。標準APIプラン3つには米ドル建ての月次ロイヤリティ処理上限があります(Starter APIは$35,000、Growth APIは$115,000、Scale APIは$350,000)。超過料金はありません。 | 年額料金・定期料金なし。リリースごとの一回払いとレベニューシェア |
| 顧客の取り分 | 標準DSPロイヤリティのうち、SoloとBasicでは85%、Proでは90%を手元に残します。Custom DistributionとすべてのAPIプランでは、LabelGridの契約で得た標準DSPのロイヤリティの95%と、自身のDSP契約またはSOBOで得た分の100%を手元に残します。SOBOはCustom DistributionとAPIプランでのみ利用できます。Content IDとUGC収益のうち、LabelGrid自身の契約を通じて得た分には20%の手数料がかかります。 | 標準契約では、顧客は収益の92%を手元に残します |
| 独占配信 | LabelGridが受ける配信ライセンスはグローバルかつ非独占です。同じ音源を同時に他社からも配信でき、契約終了後に独占は残りません。 | iGroove経由で公開された音源は、利用期間中iGrooveの独占配信です |
| リリースの取り下げ | 取り下げはセルフサーブで、所要時間も公表しています。リリースのOutletsタブで配信先の選択を外して保存します。配信は1〜3営業日、ストア側の処理はそれから1〜14日、完全な削除は通常2〜3週間です。削除はトラック単位ではなく、リリース単位です。 | 利用期間中の取り下げには、iGrooveの事前同意が必要です |
| はじめ方 | セルフサーブの配信プランは7日間の無料トライアルから始まります。APIプランと第三者配信はオンボーディング時の審査とKYC/KYBが必要なので、こちらも会話になります。 | 申し込みのみ。可否は同社の裁量です |
| アカウント構成 | プランごとのレーベル数は Solo 1, Basic 3, Pro 5, Custom Distribution 50, それぞれに初期値、配信設定、明細行があります。APIプランが数えるのは別の指標です。エンドカスタマー向けポータルで、Starter APIは5、Growth APIは25、Scale APIは100、Custom APIは無制限。各ポータルはホワイトレーベルポータル Imprint 上の独立したワークスペースです。 | 追加ユーザー向けサブアカウント。同社の裁量です |
| 分配と支払い手数料 | LabelGridはどのプランでも支払い・処理・出金・送金ごとの手数料を請求しません。自動分配とアーティスト別明細はBasic以上とすべてのAPIプランで動き、Soloにはどちらもありません。お客様自身の銀行の振込手数料や通貨換算コストは別途かかります。 | iGrooveの顧客ではない分配先は、支払い1回につき8 USD / EUR / GBP / CHFを負担します |
| アドバンス | 取り扱いなし。LabelGridは将来のロイヤリティを担保にしたアドバンスを提供していません。 | 将来の収益を担保にした、返済義務のあるアドバンス |
上表のiGrooveの値8件は、いずれも同社の公表ページ(確認日は2026-09-23)に基づきます: www.igroovemusic.com/faq/1-5-are-there-any-recurring-costs-with-igroove, www.igroovemusic.com/igroove-plus, www.igroovemusic.com/terms-and-conditions。同社の一次ページから裏付けられなかった項目は、推測せずに省略しています.
アカウントと分配
アカウントの形
同社の利用規約は、「COMPANY may enable PARTNER to create subaccounts … for additional users within the Account」としたうえで、それらのユーザーの行為はアカウント保有者の責任だと定めています。これは一つのアカウントに人を足せる機能で、iGrooveの裁量で付与されます。レーベルやエンドカスタマーのワークスペースとは別物です。あると便利ですが、ロスターの規模を計画できる数字ではありません。
LabelGridのアカウントはレーベル数で測ります。Soloは1、Basicは3、Proは5、Custom Distributionは50です。レーベルごとにプロフィールと初期値、配信設定、ロイヤリティ明細の行が分かれるので、書き出した時点でアーティストの数字はすでに分かれています。APIプランが数えるのはまったく別の指標で、エンドカスタマー向けポータルです。Starter APIは5、Growth APIは25、Scale APIは100、Custom APIは無制限。各ポータルは、当社のホワイトレーベルポータル Imprint 上の独立したワークスペースです。指標は二つ、問うていることも二つです。
お金の流れにも、小さくて正確な違いがあります。同社の料金表は、「all RevShare-Partners using the ‘My Deals’ feature … a fee of 8 (eight) USD/EUR/GBP/CHF for each requested payout」と課金し、FAQでは対象をアカウント保有者ではなく、まだiGrooveの顧客ではないアーティストに限定しています。LabelGridはどのプランでも、支払い・処理・出金・送金ごとの手数料を請求しません。自動分配とアーティスト別明細はBasic以上とすべてのAPIプランにあり、Soloにはどちらもありません。銀行側の振込手数料と通貨換算コストは双方とも顧客負担で、この点は同じです。
ひとつのAPI上のツール
自社サイトに載せるカタログ
LabelGrid Tools(当社のWordPressプラグイン)はWordPressの公式ディレクトリにあり、どのアカウントでも追加料金はなく、APIプランも不要です。リリース、アーティスト、ダウンロードゲートを6時間ごとにサイトへ同期し、スマートリンクのランディングページ、Spotifyのプリセーブ、ゲート付きダウンロードを作ります。ランディングページ、lbl.grの短縮URL、プリセーブの動作は、APIプランであれば公開APIからも使えます。ゲート付きダウンロードとダウンロードコンテストはプラグイン専用です。あわせて、MITライセンスのオープンソースMCPサーバーがnpmに、CLIもあります。スクリプトから叩くものと、当社が配布しているものは同じです。
レーベルとアーティスト
自社カタログを出すレーベルへ
まずお金の話から始めます。モデルが分かれるのはここです。LabelGridの顧客は、標準DSPロイヤリティのうちSoloで85%、Basicで85%、Proで90%を手元に残します。Custom DistributionとすべてのAPIプランでは、LabelGrid自身の契約で得た標準DSPのロイヤリティの95%と、顧客自身の直接DSP契約またはSOBO経由のMerlinメンバーシップで得た分の100%を手元に残します。SOBOはCustom DistributionとAPIプランでのみ利用できます。Content IDとUGC収益のうち、LabelGrid自身の契約を通じて得た分には20%の手数料がかかります。これらの料金はすべて料金ページに掲載しています。
同じ仕事を、iGrooveは別の付け方をし、件数の少ない側ではより安くなります。同社の料金表では、リリースごとの初期費用が一回限りで、シングルはCHF 25 / EUR 19 / USD 20 / GBP 15、EPはCHF 35 / EUR 29 / USD 30 / GBP 25、アルバムはCHF 55 / EUR 49 / USD 50 / GBP 40です。標準契約のiGroove顧客は収益の92%を手元に残し、サブスクリプションはありません。どちらのモデルが安くなるかは、2つの要素で決まります。1つ目はリリースの数です。同社の手数料はリリースごとにかかりますが、当社にはかかりません。2つ目は割合です。同社の8%は、SoloとBasicの15%、Proの10%を下回り、Custom DistributionとAPIティアの5%を上回ります。そのため、収益が増えて当社のモデルが有利になるのは、Custom Distribution以上からです。リリースが少数で稼ぎも控えめなら、同社のモデルのほうが安い側にあります。分岐点がどこになるかは、当社の主張ではなく、リリース数と収益次第です。
年額固定で揃う内容は、どの配信プランでも同じです。Dolby Atmosミックスとハイレゾマスターは追加料金なしで配信、YouTube Content IDへの登録、ISRCとUPCは追加費用なしで発行され、移っても自分のものです。配信前には品質・メタデータ・権利を担当者が確認します。アカウントが自身の直接契約のみを通じて配信している場合を除き、すべてのリリースが対象です。セルフサーブプランは7日間の無料トライアルから始まります。
APIと取り込み
自社プロダクトに組み込む場合
LabelGrid APIのドキュメントは公開されており、営業電話なしで読めます。標準の3ティアとCustom APIの料金は料金ページに載っているので、名前を知られる前に規模を測れます。サンドボックスは公開していません。APIへのアップグレードの一環として当社が有効化するため、プランが稼働してから開きます。購入前には使えません。評価の当日に届かないサンドボックスは、開発計画上の本物の制約なので、そのまま書きます。
LabelGridはDDEX ERN 3.8.2、4.3.0、4.3.1、4.3.2 に対応し、同じ4バージョンが双方向に適用されます。ストアへの配信はどのプランでもERN一式を使います。ERNの取り込み(カタログの一括読み込み、またはSFTPかS3による継続フィード)が動くのはAPIプランとCustom Distributionで、Solo、Basic、Proでは動きません。有効化にはサポートが必要で、オンにした箇所では初回の取り込みセットアップ費用がかかります。MCPサーバーはnpm上の@labelgrid/mcpとしてMITライセンスで公開され、公開MCPレジストリにも載っています。v0.4.0で、8つのツールセットに30のツールがあります。@labelgrid/cliは同じ公開APIを包みます。
請求が動くのはこの指標なので、数字は正直に書きます。ティアの上限はトラック数、エンドカスタマー向けポータル数、そして米ドル建ての月次ロイヤリティ処理上限です。Starter APIは$35,000、Growth APIは$115,000、Scale APIは$350,000。この上限に超過料金はありません。継続的な超過は、上位ティアへの移行の話になります。標準APIティアはサポート経由で追加のレーベルポータルを1パック足せます。枠はStarterで5、Growthで10、Scaleで25。その1パックを超えた先は、次のティアです。
相手が勝る点
iGrooveのほうが向く場合
アドバンスははっきりした譲歩です。LabelGridは提供しておらず、iGrooveは提供しています。この節の残りは、iGroove自身がリリースの周辺で売っているものです。買い手によっては、それがディストリビューターを選ぶ理由そのものになります。その場合は相手を案内します。
この節は、当社が公開する比較のすべてに置いています。信頼できない比較に、価値はありません。
選び方
どちらを選ぶか
一緒に仕事をしてくれる相手が欲しく、自分で運用する基盤が欲しくないなら、iGrooveを選んでください。すでに持っているカタログを担保にしたアドバンス、リリースを一緒に計画する指名のプロダクトマネージャー、有償でキャンペーンを回す同社のマーケティング担当。リリースは数えるほどで、年額料金よりリリースごとの一回払いとレベニューシェアのほうがいい場合も、相手です。事業をスマートフォンで回しているなら、同社のアプリはまさにそのために作られています。
リリースが自分だけのものではなくなり、仕事が管理になったときにLabelGridを選んでください。Custom Distributionのレーベル50、それぞれに初期値と明細行がある状態、あるいはAPIプランのエンドカスタマー向けポータルをお客様のブランドで持つ形は、追加ユーザー向けサブアカウントとはアカウントの形が違います。Basic以上の自動分配とアーティスト別明細は、毎月手作業で払う代わりに、プラットフォームがコラボレーターへ支払います。
非独占のライセンスが計画に効く場合も、当社です。同じ音源を同時に他社からも配信でき、契約終了後に独占は残らず、リリースの取り下げは自分で行います。
当社にも聞いてください
どのプラットフォームにも聞く7つの質問
この分野で何かに署名する前に、当社が聞く質問です。LabelGridも含みます。どれも、確かめられる答えがあります。